昔から「店じまい」と言う言葉がありますが、最近では「墓じまい」「家じまい」などと言う言葉も聞くようになりました。
今回はそんな「墓じまい」「家じまい」について考えてみました。
「墓じまい」
「墓じまい」とは文字通り、自分の家の墓を処分し、永代供養墓などに改葬する事を言います。
これまでは各家々がそれぞれのお寺と関係を結び、葬祭供養はそのお寺が行ってきました。
これが「檀家制度」と呼ばれるもので、江戸時代から続く制度です。
しかし近年、核家族化や後継ぎがいない、子供に負担をかけたくないなどを理由に檀家制度を止め、墓じまいする人が急増しました。
ただ実際、墓じまいしようとするとお寺に断られることもあるようです。
お寺からしたら、檀家は大事な収入源です。だから檀家が減少したらその分収入も減ってしまいます。
逆に檀家からしたら、お布施の目安も分らず、シンプルな生活を望む人にとっては煩わしい限りです。
このようにお寺、檀家双方にそれなりの言い分がありますが、そもそもこの制度はたかだか100年200年の歴史です。
地球の長い歴史に比べたら微々たる期間です。
ですからその都度、時代のニーズに合わせて自由に変えていっても良いのではないかと思います。
それでなくても宗教の自由もありますし、何より地球がシンプルで自由な時代に向かっているのですからね。
そういう私の家もあるお寺の檀家ですが、後継者もいないですし、いずれ墓じまいしようと考えています。
「家じまい」
また「家じまい」と言う言葉もあります。
これも「墓じまい」と同じ様に後継者がいないとか子供に負担をかけたくないという理由で生前に自宅を処分することを言います。
実際、その家を継ぐ人がいなかったり、子供がその家に住まなかったりする場合、その家は空き家となります。
空き家は使用しなければ傷みも激しくなり近隣にも迷惑がかかり、いずれ解体しなければなりません。
そうすると解体費用もかかりますし、土地を所有するだけで毎年固定資産税がかかります。
なのでその家をその後活用しないのであれば、相続した子供は負担しかありません。
もちろんその家や土地が売れてプラスになることもありますが、これからの人口減少の中、すぐに買主が見つかる事は難しいですし、その労力も相当なものになります。
そういう意味では、子供の負担を無くす為に親が生前に自宅を処分することは賢明な判断だと考えます。
そういう中、私の家はというと既に家じまいしてしまいました。
詳しくは 「家ごと断捨離した結果」
もちろん、家をどうするかはその家庭の自由です。
ただ昔は「家じまい」などと言う言葉はなかったので、時代も少しずつシンプルな時代に向かっているのではないかと感じています。
「○○じまい」の時代へ
「墓じまい」「家じまい」のように昔は聞かなかった言葉が登場しました。
現代の様々な制度は先程も述べた通り、長くて100年200年の歴史しかありません。
地球の歴史に比べたら本当に微々たる期間です。
そうした中、今地球はよりシンプルで自由な時代へ向かっています。
その為、そんな時代に合わせて新しい価値観が生まれても不思議ではありません。
だから「墓じまい」「家じまい」の様に、今後「○○じまい」と言う新しい言葉が生まれるかも知れませんね。